
「最近、母の声が少し弱くなった」
「帰省したら家の中が散らかっていて不安になった」この記事の主人公は、遠方に住む高齢の両親を気にかける42歳のまゆさん。
大阪在住の時短社員で、夫と小中学生の子どもが2人います。
親の介護が始まる前に、何を準備したらよいか悩んでいます。

最近、母の部屋が少し散らかってきた…どうしたらいいのか不安です

小さな変化に気づくことが、遠距離介護の第一歩。
今からできることを一緒に見ていこう!
この記事を読めば、遠方でも親の介護に備え、迷わず相談・準備ができます。
現役ケアマネジャーの私が、離れて暮らす親を支えるための5つのステップを、具体例と便利なサービスも交えて解説します。
①親の‟変化”を見逃さない|遠距離介護は気づきから始まる
離れて暮らすと、親の小さな変化は見落としがちです。
「朝起きるのが遅くなった」「手料理の味付けが変わった」「最後に美容院に行ったのはいつ?」
こうした“あれ?”という違和感は、介護の始まりのサインであることがあります。
📞 電話やLINEで気づける“変化サイン”
- 声に元気がない、咳が続いている
- 同じ話を何度もする
- 「食欲がない」「疲れやすい」と訴える
🏠 帰省したときに見てほしい生活サイン
- 冷蔵庫の中に古い食品が多い
- 身だしなみが以前より乱れている
- 郵便物が溜まっている、請求書を放置している
そんなときに頼りになるのが、「地域包括支援センター」です。
次の章では、その役割と、どう相談すればいいかをわかりやすく解説します。
💡 実例:
家の冷蔵庫を整理したら、古い食品が多く体調不良の兆候が見つかり、早めに介護相談につなげた家庭があります。

②まずは‟相談”から始めよう|地域包括支援センターへの連絡が第一歩
「こんなこと相談していいのかな…?」
と思ったら、迷わず電話してください。
小さな不安を言葉にした“今この瞬間”こそ、動き出すタイミング。
地域包括支援センターは、介護申請前でも相談OK。
健康・暮らし・お金・認知症など、どんな相談も無料で対応してくれます。
💡 知っておきたいポイント
- 相談できる人:65歳以上の方とその家族
- 担当スタッフ:保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャー
- 相談方法:電話でもOK
- メリット:今できることと、まだ必要ないことを整理してくれる
遠距離で親の様子がわからなくても、相談するだけで安心感が得られます。
③ 家族で話し合っておきたい3つのこと|お金・住まい・役割
💰 お金:家計の管理者を確認しよう
- 親本人/同居配偶者/離れて暮らす子ども
- 金額や貯蓄の詳細は後回しでもOK
- 「誰が管理しているか」を知るだけで、相談の不安が減ります
実例:家計を把握していたことで、地域包括支援センターやケアマネへの初回相談がスムーズになった家庭があります。
「介護費用ってどれくらいかかるんだろう…」
と思ったとき、まずは家計の状況を整理することから始めてみましょう。
🏡住まい:親の希望を確認してみよう
- 今元気なうちから住める高齢者向けマンションなども選択肢に
- 「今の家で長く過ごしたい」か「早めに高齢者向け住まいも検討したい」か

まずは電話や帰省のときに「将来はどこに住みたい?」と軽く話してみるだけでOK。
親の考えを把握しておくことで、相談時や家族会議での判断がスムーズになります。
📝 役割:家族でできることを整理しよう
| 項目 | 具体例 | 今できること |
|---|---|---|
| お金 | 誰が家計を管理しているか | 親・同居家族・自分で役割確認 |
| 住まい | 今後の希望(自宅継続/住み替え) | 電話や帰省時に軽く確認 |
| 役割 | 家族ができるサポート | 自分:週1回電話、月1回帰省姉:近隣で見守り 同居父:家事・通院付き添い |
「誰が何をできるか」を整理するだけで、次の一歩が見えてきます。
より具体的な介護サービスや役割分担は、地域包括支援センターに相談して調整できます。
④離れていてもできるサポートの形|便利なサービス活用法
🍱 食事宅配サービス:栄養バランスが整い、買い物負担を減らせる
🚖 通院タクシー・送迎サービス:遠距離でも付き添い不要
📸 見守りカメラ・健康管理アプリ:離れていても体調や生活の変化に気づける



⑤いざという時に慌てないために|制度とお金の基本知識
「まだ介護が必要な状態ではないけれど、いざという時に慌てないようにしておきたい」
そんな方にこそ、今のうちに“制度の入口”を知っておくことをおすすめします。
ここでは、家族が早めに押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
要介護認定の仕組み
介護サービスを使うためには、市区町村が行う「要介護認定」が必要です。
申請→調査→審査→認定という流れで、結果に応じて「要支援」「要介護1〜5」に区分されます。
ただし、申請前でも相談は可能。
「そろそろ介護が必要かも?」と思ったら、地域包括支援センターに現状を伝えることから始めましょう。
早めの相談が、その後の手続きや支援のスピードを大きく変えます。
👉 まずやってみよう:親の住所地の市区町村にある地域包括支援センターを調べておく。
成年後見制度・身元保証制度の基礎
親が将来、判断力が低下したり、施設入所の契約が必要になった場合に備えて、
「成年後見制度」と「身元保証制度」を知っておくと安心です。
- 成年後見制度:家庭裁判所を通して、財産管理や契約を支援してもらう仕組み。
- 身元保証制度:施設入所や入院時に求められる保証を、家族や専門機関が担う仕組み。
どちらも今すぐ必要ではありませんが、本人の意思や家計の管理者を早めに確認しておくことで、後のトラブルを防げます。
👉 まずやってみよう:親に「通帳や年金の管理は誰がしているの?」と自然に聞いてみる。
介護休業や在宅勤務制度の活用法
仕事と介護の両立を考えるとき、会社の制度を知っておくことも大切です。
介護休業や短時間勤務、在宅勤務など、法的に認められている制度もあります。
職場によって条件は異なりますが、「今から相談」しておくことで柔軟な働き方を選びやすくなります。
いざ介護が始まってから調べるより、早めに就業規則を確認しておきましょう。
👉 まずやってみよう:会社の人事に「介護休業や在宅勤務の制度はありますか?」と聞いてみる。
この3つを押さえておくだけでも、「何から手をつけていいかわからない」という不安がぐっと減ります。
制度は難しく感じますが、“今すぐ全部やる”のではなく、知っておくことが第一歩です。
まとめ|今日からできる“次の一歩”
遠距離介護は、小さな気づきと早めの行動が安心のカギです。
✅まずは今日からできること:
[ ] 親に電話で「元気?」と声をかける
[ ] 小さな変化をメモする
[ ] 地域包括支援センターに相談してみる
[ ] 離れていても使える便利サービスを確認・手配する
小さな一歩でも、親も子も安心できる未来につながります。

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